





ケニア ガタイティ
赤い果実と透明感がほどけるケニア・ダークロースト
ケニアコーヒーの銘産地、ニエリで育まれたスペシャルティコーヒーです。
ウッドベリーではこれまで、ケニアコーヒーを浅煎りで焙煎し、酸味が際立つ味わいでご紹介してきました。今回は冬の静かな時間にじっくり味わっていただきたい思いを込め、深煎りに仕上げています。
口に含んだ瞬間に感じるのは、カシスや完熟チェリーのような赤い果実感。温度が下がるにつれてその酸はやわらかく溶け込み、レモンティーやベルガモットのような穏やかな柑橘香へと変化していきます。
その変化は急峻ではなく、まるで果実から蜜へと移りゆくように滑らかで、飲み手の舌を包み込むような印象を残します。火山性土壌が育てた深みと、品種特性が描く果実味。その両方が折り重なることで、ケニア産ならではの立体的な明度が際立ちます。
初めての方にも、ケニアを知る方にも、味わうたびに豊かな表情を見せるコーヒーです。
感じられるフレーバー
ニエリの高標高と火山性土壌が描く立体的な酸
産地はケニアの名門地帯「ニエリ」。標高 1720m の冷涼な気候は果実の成熟をゆっくり進め、酸が失われにくい環境をつくります。
火山性の赤土はミネラルに富み、コーヒーチェリーに厚みのある甘さと明るい酸を宿します。
ケニアのスペシャルティコーヒーが世界的評価を受ける理由のひとつは、この “昼夜の寒暖差” と “深い土壌” にあります。
日中に蓄えた糖が夜間の低温で保たれ、果実の風味が引き締まっていく。ガタイティでもそのテロワールがもたらす立体感がそのまま風味に現れています。
Gathaithi Farmers’ Cooperative Society
生産を担うのは、地域の小規模農家で構成される「Gathaithi Farmers’ Cooperative Society」。
ケニアでは伝統的に、農家が成熟度の揃ったチェリーを集荷場へ持ち込むことでロットが形成されます。そのため品質の源泉は、農家一人ひとりの収穫目利きとていねいなハンドピックにあります。
ガタイティのロットは、協同組合の経験と地域の栽培文化により、ケニアらしいクリーンで明度のある風味をしっかりと表現しているのです。
伝統95%とハイブリッド5%が織りなすケニアの“骨格”
ガタイティを特徴づけるのは、伝統品種SL28/SL34が約95%を占める構成。
残りの5%はハイブリット品種のルイル11とバティアンが担い、ケニアの歴史と現代育種のバランスが一つのロットの中で調和しています。
SL28は、1930年代にケニアの研究機関で選抜されたクラシック品種。黒果実や柑橘を思わせる鮮やかな酸で世界のスペシャルティ市場を牽引し、深い根が冷涼な高地でも凝縮感のある風味を生み出します。
SL34は、ティピカ系統に近い遺伝背景を持ち、赤果実の甘さと紅茶のようなやわらかな酸を備えます。ダークローストでもその骨格は崩れず、甘みと酸の連続性がなめらかに続きます。
これらSL系が持つ“透明感のある酸”を、ハイブリッド品種が静かに支えます。ルイル11は耐病性と明るい酸を兼ね備え、レッドカラントや柑橘の軽快さに寄与。バティアンは高地でも安定した品質を発揮しやすい新世代品種で、SL系の甘さと現代的なクリーンさを補完します。
この4種の調和が、ガタイティならではの “濃度がありながら抜けのよいケニアらしさ” を形づくっています。
ウォッシュドが引き出す鮮やかな明度とダークローストの余韻
本ロットではウォッシュドプロセスを採用。ケニア伝統の水路発酵・徹底した比重選別により、雑味成分が排除され、風味はクリアに研ぎ澄まされます。
ダークローストでも失われることのないのが、ガタイティ特有の“赤い果実の明度”。ハーブのニュアンスが奥行きをつくり、レッドカラントの生き生きとした酸、グレープフルーツの柑橘感、糖蜜のような甘い余韻がしっかり残ります。
質感はふくよかで、黒蜜を思わせる甘さが長く続きます。それでいて後味は重すぎず、火山性土壌が与えるクリアさが全体を軽やかに整えています。
熟した果実の深さと、ケニアらしい明るさ。その二つが同時に立ち上がる瞬間こそ、ガタイティの魅力が最も強く輝くところです。
冬の時間を豊かにするケニア・ガタイティ
深煎りならではのしっとりとした甘さの厚みと、赤い果実から穏やかな柑橘へと変化する酸のグラデーション。
火山性土壌が生む明るさと品種特性が描く果実味が折り重なり、時間をかけてゆっくり味わうほど、奥行きのある風味が現れます。
寒い季節の静かなひとときに、心を落ち着けて向き合いたくなるようなコーヒー。ケニア・ガタイティは、日常に小さな贅沢をもたらす、そんな存在としてお楽しみいただけます。
【生産国】ケニア
【地域】ニエリ
【組合】ガタイティ
【生産者】小規模農家
【標高】1720m
【品種】SL28, SL34, ルイル11, バティアン
【プロセス】ウォッシュド
【焙煎度】深煎り
Country:Kenya
Region:Nyeri
Cooperative:Gathaithi
Producer:Small Farmers
Altitude:1720m
Varietals:SL28,SL34,RUIRU11,Batian
Process: Washed
Rost Level:Dark Roast
コーヒーの保存方法について >>
コーヒー豆は、チャック付バッグに入れてお届けいたします。
背面にはコーヒー豆の焙煎日が記載されています。
<美味しく飲む目安>
ハンドドリップ:焙煎から2〜3週間くらいが豆の持つ風味がバランスよく感じられます。
エスプレッソ:焙煎から3週間前後くらいが甘さを感じやすく、ミルクとの相性もよく感じられます。
焙煎後2ヶ月くらいまでを目安にお召し上がりください。
<長期保存について>
飲みきれない場合は密閉容器で冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存の場合は、半年ほどの期間を目安にお召し上がりください。
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