




エルサルバドル ロス・トレス・ポトロス農園 ゲイシャ アナエロビックナチュラル
Taste of El Salvador
華やかな個性が、土地と発酵によってさらに花開く
エルサルバドル西部、アパネカ・イラマテペック地区から届いた、ゲイシャ種のスペシャルティコーヒー。世界中で高く評価される品種に、この土地ならではの気候と、酸素を制限した環境で発酵を行うアナエロビックの工程を組み合わせることで、チェリーが持つ果実感や甘さをより豊かに表現しています。
カップから立ち上がるのは、花を思わせるフローラルな香り。続いて、ブルーベリーやレッドグレープのような果実味が広がり、後半にはチョコレートを思わせる穏やかな甘さへと続きます。発酵由来の華やかな印象を持ちながらも、輪郭はあくまでクリーン。ゲイシャらしい繊細さが、静かに残ります。
華やかさを重ねるだけではなく、品種が持つ個性を丁寧に引き出した味わい。そのバランスが、このロットならではの魅力です。
感じられるフレーバー
農園主のカルロス・メンデス氏
Origin of El Salvador
火山の土地から届いた、新たなゲイシャの表情
中米に位置するエルサルバドルは、火山活動によって形成された豊かな土壌と、高地の冷涼な気候に恵まれたスペシャルティコーヒーの産地です。国土は小さいながらも地域ごとに異なる環境を持ち、それぞれの土地が個性的なコーヒーを育んでいます。
ロス・トレス・ポトロス農園が位置するアパネカ・イラマテペック地区は、エルサルバドル西部を代表する産地のひとつ。標高1,450mの山岳地帯には火山性土壌が広がり、ゆっくりと成熟するチェリーから、透明感のある味わいが生まれています。近年ではCup of Excellenceでも高い評価を受けるロットを輩出するなど、品質への取り組みが世界から注目される地域です。
農園を営むのは、カルロス・メンデス氏を中心とするメンデス家。ロス・トレス・ポトロスという名前は「三頭の子馬」を意味し、三兄弟の息子たちに由来しています。家族への想い、そして馬への深い愛情が込められた農園名です。ホテルの運営や保護動物の受け入れなど、地域とともに歩む活動も続けています。
2025年、同農園のイエローパカマラがCup of Excellence ナチュラル部門で4位に入賞。その品質への取り組みが評価された年に出会ったのが、このゲイシャのロットでした。品種の華やかさだけではなく、発酵による表情、クリーンなカップ、そして土地がもたらす透明感。その重なりが印象に残るコーヒーです。
Land and People
湿潤な高地が、ゲイシャの個性をゆっくり育む
アパネカ・イラマテペック地区は、エルサルバドル南西部の山岳地帯に位置します。太平洋から近いこの地域では、海から流れ込む湿った空気が山々にぶつかり、農園周辺には霧が立ち込めることも少なくありません。訪問した際にも、山間には柔らかな霧が漂い、湿度を含んだ穏やかな空気が広がっていました。
標高による冷涼な気候と適度な水分環境。その組み合わせが、チェリーの成熟をゆっくりと進め、複雑な風味を育む土台となっています。特にゲイシャは、生育環境によってその個性が大きく変化する品種です。十分な水分と安定した気候は、繊細な香りを育てるための重要な条件となります。
フローラルな香り、透明感のある果実味。その背景には、この土地が持つ時間があります。自然が与える条件と、それを理解しながら向き合う生産者の仕事。その積み重ねが、このゲイシャの表情を形づくっています。
Native Varietals
森から始まり、世界へ広がったゲイシャの系譜
ゲイシャの物語は、エチオピア西南部・ゴリ・ゲシャの森から始まります。1930年代、この地域から採取された種子は研究機関を経て中米へ渡り、パナマでの栽培と選抜によって、その品質が世界的に知られるようになりました。現在では、スペシャルティコーヒーを象徴する品種のひとつとして、多くの生産者やロースターから注目されています。
最大の特徴は、花を思わせる華やかな香りと、透明感のある味わい。高標高の環境でゆっくり成熟することで糖分が蓄積され、品種が持つ香気成分と重なり合うことで、ゲイシャならではの複雑な風味が生まれます。
一方で、栽培には繊細な管理が求められます。病害への耐性が高い品種ではなく、収量も安定して多いわけではありません。それでも世界中の生産者が挑み続ける理由は、この品種だけが持つ香りと表現力にあります。
長い年月をかけて受け継がれてきた品種。その背景を知ることで、カップの中に広がる華やかさも、また違った表情で感じられます。
Anaerobic Natural Craft
品種の個性を引き立てる、120時間の品質設計
このロットは、120時間のアナエロビック ナチュラルを経て、30日間アフリカンベッドでゆっくりと乾燥されています。ナチュラルプロセスは、コーヒーチェリーの果肉を残した状態で乾燥させる精製方法です。そこに酸素を制限した環境で発酵を行うアナエロビックの工程を組み合わせることで、チェリーが持つ果実感や甘さをより豊かに表現しています。
近年、アナエロビックは特徴的な香りを生み出す技術として注目されています。しかし、その本質は発酵による印象を強く加えることではなく、素材が本来持つ個性をどのように引き出し、安定して表現するかという品質設計にあります。
このロットでは、ブルーベリーやレッドグレープを思わせる果実味と、ゲイシャらしいフローラルな香りが自然に重なっています。発酵由来の華やかさがありながら、最後まで品種本来の繊細さが残る。その調和が、このプロセスの魅力です。
ジェラルド・メンデス氏(左)、カルロス・メンデス氏(中央)と当店のバイヤー
Selected Lot Journey
何度も訪れた農園で出会った、ひとつのゲイシャ
ロス・トレス・ポトロス農園は、私たちがエルサルバドルで買い付けを始めた初年度から訪れている農園です。カルロス・メンデス氏とジェラルド・メンデス氏のお二人に迎えていただいた訪問では、農園のこと、コーヒーのこと、そして家族のことまで、たくさんの話を聞くことができました。
農園名に込められた家族への想い。ホテル運営を通じた地域とのつながり。さらに、敷地内では保護を必要とする動物を受け入れる活動も行っています。コーヒーだけではなく、この土地と向き合いながら暮らしを築いている姿が、農園の背景にあります。
2025年は、例年以上の降雨によって、エルサルバドルのナチュラルロットにとって難しい環境となった年でした。そんな中、このゲイシャは嫌気性発酵による明確な果実感を持ちながら、ディフェクトのないクリーンなカップに仕上がっていました。さらに、ゲイシャという品種でありながら品質とのバランスにも優れた、印象的なロットでした。
その後、同農園のイエローパカマラがCup of Excellence ナチュラル部門で4位に入賞。生産者が積み重ねてきた品質への取り組みが、国際的な評価として表れました。産地を歩き、生産者と対話を重ね、カップの中に表れる個性を確かめる。その積み重ねが、一つのロットとの出会いにつながっています。
【生産国】エルサルバドル
【地域】アパネカ イラマテペック
【農園】ロス・トレス・ポトロス農園
【生産者】カルロス・メンデス
【標高】1,450m
【品種】ゲイシャ
【プロセス】アナエロビック ナチュラル
【焙煎度】浅煎り
Country:El Salvador
Region:Apaneca-Ilamatepec
Farm:Los Tres Potros
Producer:Carlos Mendez
Altitude:1,450m
Varietals:Geisha
Process:Anaerobic Natural
Rost Level:Light Roast
コーヒーの保存方法について >>
コーヒー豆は、チャック付バッグに入れてお届けいたします。
背面にはコーヒー豆の焙煎日が記載されています。
<美味しく飲む目安>
ハンドドリップ:焙煎から2〜3週間くらいが豆の持つ風味がバランスよく感じられます。
エスプレッソ:焙煎から3週間前後くらいが甘さを感じやすく、ミルクとの相性もよく感じられます。
焙煎後2ヶ月くらいまでを目安にお召し上がりください。
<長期保存について>
飲みきれない場合は密閉容器で冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存の場合は、半年ほどの期間を目安にお召し上がりください。
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